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『学校であった怖い話』のプレイ日記③|スーパーファミコン(SFC)

『学校であった怖い話』のプレイ日記③|スーパーファミコン(SFC) ゲーム日記
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こんにちは、ズボラゲーマーの のたり と申します。

スーパーファミコン(SFC)用ソフト『学校であった怖い話』ゲームプレイ日記の第三回目です。

第一回では一人目の語り手、新堂誠の第一話『霊界へ続く旧校舎の鏡』を取り上げ、第二回では荒井(二話)、風間(三話)、細田(四話)の三人のエピソードをプレイしました。

のたり
のたり

一周目は登場人物を上から順にプレイしています。

玄人はだしな語りのテクニックで、主人公・坂上が実話怪談を書くために取材する話かと思いきや、高校生による怪談ライブとなっている本作。

今回は、岩下(五話)、福沢(六話)、???(七話)の三つのエピソードをプレイし、あらすじと感想をまとめていきます。

さらに、私が思う一周目の怪談師ランキングも発表しますので、笑って読んでください!

容赦なくネタバレしますので、NGな方はここでブラウザバックしてください。

なお、プレイにはスクショ撮影・保存がしやすい【レトロフリーク】を使用しております。

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各話あらすじと感想

【五人目】岩下明美『恋人達を引き裂く悪魔の公衆電話』

岩下明美先輩|『学校であった怖い話』より

あらすじ

岩下明美が語ったのは、クラスメイト矢口節子と伊達守の恋の話だった。二人は家が厳しく、夜9時に毎日電話で愛を確かめ合うようになった。

ところが、伊達が学校裏門の公衆電話からかけた日を境に、おかしなことが起き始める。電話口の“伊達”と直接会う伊達の言葉が食い違い、矢口のもとには「伊達」を名乗る声が夜ごと届くようになったのだ。

二人は「呼び出し音を3回鳴らして切る」という合図を決め、偽者を避けようとする。しかしその夜、電話の声に唆されて矢口が裏門に行くと、誰もいないはずの公衆電話が鳴り続け、ついには受話器が動き出し、無数のコードが彼女を絡め取った。

最後に聞こえたのは低い声――「ついに捕まえた。我らの女王」。矢口は電話に飲み込まれ、靴だけを残して消えたという。以来、電話の雑音に紛れて彼女の声が聞こえるのだとか…。

いきなり過ぎてもう怖い。

岩下明美の怪談は、まず「恋人はいる?」と相手を揺さぶるような導入で、聞き手を怪談の観客ではなく恋愛劇の当事者に巻き込んでしまいます。

受話器からニュルっと出てくる何かの漫画ありましたよね…

語られるのは仲睦まじいカップルの電話のやり取りですが、次第に声の食い違いや“二人目の存在”といった不穏さが積み重なり、やがて受話器に飲み込まれるという異様な怪異に至ります。

最近確かに公衆電話って不気味に感じる不思議

舞台は“学校裏の公衆電話”という日常的な場所であり、だからこそ恐怖が身近に感じられるのも特徴です。

さらに「私は矢口さんと今も話している」と自分を物語に組み込むことで、作り話ではなく実録めいた迫力を生み出しています。

なんで怖い

甘い恋と不条理な恐怖を行き来しながら観客を翻弄する――それが岩下明美のスタイルです。

多分このお方が一番恐ろしい

【六人目】福沢玲子『真夜中の魅惑の恋愛占い』

福沢玲子さんは同い年|『学校であった怖い話』より

あらすじ

福沢玲子が語ったのは、かつてこの学校にいた平井香苗という女生徒の話だった。美しく明るい彼女は結婚願望が異様に強く、占いにのめり込んでいた。やがて同じ占い好きの佐藤に心を寄せるが、彼が現実的な姿勢を見せる一方で、平井は「占いの神秘」を盲信していく。

やがて彼女は黒魔術の本に手を出し、恋を叶える儀式を試みる。動物の血を捧げるはずが、自らの血をも流し、赤いウェディングドレスの悪夢に苛まれるようになった。佐藤との関係は進展し、やがて二人は結婚するが――式当日、平井は白いドレスに着替えるために部屋へ向かったまま、忽然と姿を消す。

残されていたのは真っ赤なウェディングドレス。そして佐藤だけが「2、3滴で済ますつもりが、最後まで味わってしまったよ」という声を耳にする――。

同い年で初対面でこんな冗談言ってくるあたりコミュ強

福沢玲子のスタイルは、まず聞き手に冗談や恋愛観の質問を投げかけ、軽い雑談の延長として物語を始める点が特徴的です。

ポップな話かと思いきや一番血生臭い話だった

親しみやすい会話調で油断させつつ、占いや黒魔術といった怪異要素を徐々に差し込み、物語を濃くしていきます。

日常と非日常の横断が巧みなエピソードでした

恋バナや日常的な掛け合いから始まるため、最初は「怖い話」というより青春談義のように感じられますが、終盤には血や消失といった強烈な恐怖に転じ、聞き手を突き落とす。

このギャップこそが彼女の武器であり、明るさと不穏さの両極を自在に操る「日常と非日常を横断する」タイプの怪談師といえるでしょう。

???『突如現れた意外な七人目』

あらすじ

坂上たちが会を終えて帰ろうとした時、生活指導の黒木先生が現れ、生徒たちを強い口調で家に帰らせた。校門まで見送る先生の姿は、ただの厳しい教師にしか見えなかった。しかし全員が去った後、先生は宿直室に戻り、そこで血まみれの死体を前に舌打ちをした。実は黒木は満月の夜に人を殺さずにはいられない性分で、さきほども“7人目”になるはずだった生徒を殺していたのだ――。

このエピソードは、7人目が来るのを待っているところに教師・黒木先生が登場し、場を強制終了させるところから始まります。

生徒を叱って追い返した後、彼が実は殺人鬼であり、宿直室には血まみれの死体が転がっていたという衝撃的な展開に。

日常的な説教シーンから一転して猟奇的な実態があらわになる構成で、噂や不思議の域を越え、現実の恐怖として叩きつけられるのが特徴です。

虚構と現実の境界を崩し、シリーズ全体に不気味な余韻を残すエピソードといえるでしょう。

今回のように、語り手を上から順に選んでいくと自動的に選ばれるエピソードですので、一番最初に見た七人目?のエピソードという方も多いのでは。

(ただのノーマルエンディングだろうと、油断していてスクショ撮り忘れました…。笑)

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『学校であった怖い話』一周目の私的怪談師ランキング!

新堂(一話)、荒井(二話)、風間(三話)、細田(四話)、岩下(五話)、福沢(六話)をプレイしてみて、「怖さ」ではなく、「怪談師としてうまい!」と思ったランキングを発表します。

1位:新堂
観客を巻き込み、選択肢を提示して翻弄する構成力は群を抜いています。オチの付け方もうまく、まさにエンターテイナー型。

2位:風間
飄々とした語り口で、虚実を行き来させながら「本物かも」と思わせる余韻を残す。プロ怪談師的な“間”の取り方が光る。

3位:荒井
嗅覚・聴覚・体感を駆使した描写力が強み。映像的に場を立ち上げる技術は高く、観客をその場に引き込む力がある。

4位:福沢
観客に質問を投げかけながら語りを進める参加型スタイル。物語性も重厚で長尺を引っ張る力があるが、動物が痛めつけられる様子を見るのが個人的に辛かった。

5位:細田
緊張と緩和の落差を効果的に使い、最後にシリアスへ転調する手腕は見事。ただ全体的にコミカルさが強く、うまさより“クセ”で魅せる印象。

6位:岩下
正統派のオカルト色があり安心感はあるが、語りの工夫という点では他より一歩控えめ。古典的なスタイルを守るタイプ。

それぞれに個性が強く、「怖さ」と「語りのうまさ」はまた別の評価軸で楽しめるのが『学校であった怖い話』の面白さだと改めて実感しました。

一周目を終えた時点でのランキングではありますが、周回を重ねるごとに順位は変わっていくはず。次にどんな“怪談師”ぶりを見せてくれるのか、ますます楽しみです。

この記事ではネタバレ込みで書いていますが、実際にプレイするとSFCならではの音や映像演出によって、また違った怖さや余韻を味わえるはずです。

まだ『学校であった怖い話』SFC版を遊んだことがない方は、ぜひご自身でも体験してみてください!

PS版(完全版)も魅力的ですが、SFC版ならではのザラついた映像やレトロなBGMには、平成ならではの独特な空気感が漂っていて格別ですよ〜。

そして本作をプレイしていて思い出したのが、押切蓮介先生の『おののけ!くわいだん部』。
さまざまな怪談師の“語り”へのこだわりやスタイルの違いを楽しめる、おすすめのマンガです。

2巻では「全国高校怪談選手権」といったユニークな大会も描かれており、思わず笑ってしまいます。

コメディ調なので怖さは控えめですが、ホラー好きならニヤリとできるはず。
ぜひ合わせてチェックしてみてください!

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