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『学校であった怖い話』のプレイ日記④|スーパーファミコン(SFC)

『学校であった怖い話』のプレイ日記④|スーパーファミコン(SFC) ゲーム日記
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こんにちは、ズボラゲーマーの のたり と申します。

スーパーファミコン(SFC)用ソフト『学校であった怖い話』ゲームプレイ日記の第四回目です。

第一回から第三回までは、一周目ということで登場人物を上から順にプレイしました。

のたり
のたり

怪談師として“語りが面白い人ランキング”を作って遊んでました。

今回からは2周目ということで、シンプルに語り部の皆さんを下から順番にプレイしていきます(安直!)

なぜなら、新堂をラストに据えた場合の最終話『殺人クラブとの戦い』が一番怖いという話を耳にしましたもので…!

殺人クラブにたどり着くのは少し先になりますが、今回は福沢(一話)岩下(二話)の2エピソードをプレイし、あらすじと感想をまとめます。

容赦なくネタバレしますので、NGな方はここでブラウザバックしてください。

なお、プレイにはスクショ撮影・セーブがしやすい【レトロフリーク】を使用しております。

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各話あらすじと感想

【一人目】福沢玲子『同級生・早苗の奇怪な行動』

福沢玲子さんは同い年|『学校であった怖い話』より

あらすじ

福沢玲子が語るのは、同級生の元木早苗の奇妙な日常。包丁をじっと見つめたり、食前に延々と祈るなど、人とはどこかズレた振る舞いをする少女の話だ。

ある日、保健室でうずくまる早苗に声をかけると、口が半開きになり白い煙(エクトプラズム)のようなものが吐き出され、それがやがて人の姿を成して漂うのを目撃する。霊が早苗の内と外を行き来するさまを見た福沢は震え上がるが、早苗はそれを「おばあちゃん」だと淡々と説明する。「おばあちゃん」は、周囲の出来事や試験問題まで教えてくれるという。

最後には早苗の口から聞こえた「おばあちゃん」からの“忠告”が主人公・坂上に向けられ――。

実写とキャラのテンションの差がたまらない。

福沢は、今回も明るく人懐っこい調子で世間話を織り交ぜながら話を進めます。

冒頭から自己紹介や冗談を交え、聞き手との距離をぐっと縮めてから「クラスの変わった子」の話に入るあたりがテクニカル。

痛い!恥ずかしい!笑

そしてこの「クラスの変わった子」元木早苗のエピソードがとにかく痛い!
共感性羞恥に悶えました。

この時代は心霊番組多かったですもんね。
エクトプラズムって久しぶりに聞いた。

話が進むと、ありふれた(少々黒歴史風味の)日常と、突如として差し込まれる異様な描写(エクトプラズムが出たり、それが元木早苗の「おばあちゃん」だったり)が交互に現れ、その落差が恐怖を強めます。

これ、全部早苗のご先祖様

また、福沢は友達としての立場を強調し、「私は信じている」というスタンスで怪異を語るので、作り話ではなく実際に体験したという生々しさが強烈です。

「おばあちゃん」からの忠告を教えてくれた福沢。意味深。

最後には早苗の口を借りた「おばあちゃん」からの“忠告”が主人公・坂上に向けられるのですが、これがまた意味深で…何かのフラグだったりするのでしょうか?

【二人目】岩下明美『無限に続く学校の廊下』

岩下明美先輩|『学校であった怖い話』より

あらすじ

補習に残された男子生徒が、夜の学校で出口を探そうと階段を降りても降りても同じ階に戻ってしまい、無限に続く廊下を彷徨います。やがて壁際で泣く少女に出会い、背負って歩き出すのですが、その少女の姿は次第に老婆や骸骨へと変わっていく。振り向くなという忠告を破った瞬間、彼は霊の正体を目にしてしまい、永遠に終わらない廊下を彷徨う運命に囚われてしまう――。

話の内容よりも岩下明美自身が怪異

岩下明美の怪談は、聞き手を物語に巻き込む「対話型」のスタイル。

語りの冒頭から「あなたは優しい人?」「約束を守れる?」と問いかけを重ね、聞き手を登場人物と同化させてしまいます(ちょっとウザい。笑)。

そのうえで「嘘をついたら殺す」「忠告を守らなければ殺す」と念押しすることで、話が単なる作り話ではなく、自分の身にも降りかかるかもしれない恐怖として迫ってきます。

疑問3連発!これはしんどい。笑
虚構(?)と現実のWパンチ

物語そのものも、不条理で出口のない廊下や、階段を降りても同じ場所に戻ってしまうといった反復描写を重ね、終わりの見えない不安をじわじわと増幅させていきます。

絶対振り向いたらあかんやつ(私は振り向いたけど)

さらに、弱々しい少女が老婆を経て骸骨へと変貌していく過程を細かく描くことで、恐怖を段階的に高める仕掛けも際立っています。

案の定ごっつ怒られた

一方で彼女の語りには、「優しい人でいてね」「嘘をつかないでね」といった説教めいた響きがあり、それが怪談と結びつくことで不気味さが増しているのも特徴的です。

聞き手にしっかり呪いをかけて締め

岩下の語りは、聞き手を縛るような心理的プレッシャーと、不条理な恐怖描写がダブルで効いてくる“参加型・説教調”の怪談。

ストーリー自体はそこまで目新しくないのに、語り手の個性があるだけで恐怖が倍増する好例だなと思いました。

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女性キャラの語りの棲み分けがすごい

2周目最初の今回は、福沢と岩下という、語り口のタイプがまったく異なる二人のエピソードをプレイしました。


明るさとフレンドリーさで怪異を“実話風”に感じさせる福沢、対話で縛りつけながら不条理に追い込む岩下――いずれもストーリー単体だけでなく、語り手の個性によって恐怖が倍増することを実感しました。

女性キャラ二人がしっかりと違うタイプで棲み分けされており、他の男性四名もまた全員異なるスタイル。

キャラクターに合わせて話をかき分けているシナリオライターさんの力量には驚かされます。

次回以降、さらにどんな“怖い話”を聞かせてくれるのか、引き続き楽しみに進めていきます。

のたり
のたり

皆さんもぜひプレイしてみてください!

この記事ではネタバレ込みで書いていますが、実際にプレイするとSFCならではの音や映像演出によって、また違った怖さや余韻を味わえるはずです。

まだ『学校であった怖い話』SFC版を遊んだことがない方は、ぜひご自身でも体験してみてください!

PS版(完全版)も魅力的ですが、SFC版ならではのザラついた映像やレトロなBGMには、平成ならではの独特な空気感が漂っていて格別ですよ〜。

そして本作をプレイしているうちに、“怪談の語りとは何だろう?”と思い調べたところ、稲川淳二さんの『稲川淳二の恐いほど人の心とつかむ話し方』という本に出会いました。

語り出しで世間話を挟んだり、聞き手を巻き込む話法など、『学校であった怖い話』の登場人物たちが駆使しているテクニックが指南されています。

怪談好きの方はもちろん、人を惹き込む語りのコツを知りたい方にもおすすめできる一冊です。
ぜひチェックしてみてください!

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