昔に買ってそのまま放置していたり、ジャンクで手に入れたレトロゲーム。
よく見たらケースが黄ばんでいたり、よくわからない汚れ(怖)がついていたり…そんな経験ありませんか?
私は普段ズボラなのですが、汚いのはどうしても気になってしまうタイプ。
なので中古ソフトを手に入れたら、とりあえずケースだけでもしっかりクリーニングしています。
ということで今回は、私が実践しているレトロゲームケースのクリーニング方法をご紹介します。
ケースをきれい(清潔)にするだけでも不思議と愛着が増すので、普段あまりクリーニングしない方もぜひ試してみてくださいね!
クリーニングを始める前の確認と準備

ジュエルケースやトールケースと聞いても、あまりピンとこないという方も多いのではないでしょうか。
どのハードのケースがどちらのタイプなのか、ざっくりと分類してみます。
| ケースの種類 | 主なハード | 特徴 |
|---|---|---|
| ジュエルケース系 | PS1、セガサターン、メガCD、PCエンジンCD-ROM² など | CDソフトに近い見た目 |
| トールケース系 | PS2以降の据え置き機、DS以降の携帯機(Switchも) | DVD・Blu-ray系の外装フィルム付きケース |
| 紙箱系 | ファミコン、スーファミ、GB など(8〜16bit時代のROMカートリッジ) | 紙パッケージ、ケースではなく箱入り |
今回紹介するのは、ジュエルケース系とトールケース系のクリーニング方法です。
用意するもの
準備しておくと良いものは以下の通りです。
- 柔らかい布(マイクロファイバークロス)
- 中性洗剤(食器用)
- ぬるま湯
- 洗面器(桶)
- 歯ブラシ(やわらかめ)
- プラスチック用研磨剤(任意、小キズ対策に便利)
- 綿棒やヘラ、またはシール剥がし液(任意)
やってはいけないこと
取り返しがつかない失敗を防ぐために、クリーニングする際に「やらないほうがいいこと」を先に確認しておきましょう。
- プラスチックにアルコールをつける→ケースにアルコールをつけると、消毒どころか劣化します。
- 紙に直接水をつける → 紙がふやけて破れやすくなります。また、ヨレやシワが増えます。クリーニング前に必ずジャケットや取説、帯などの紙類は取り除きましょう。
- ケースを力任せに磨く → 細かい傷がつき、かえって曇ってしまいます。
レトロゲームケースのクリーニング方法
簡単な汚れなら、100均などで売っている『アルカリ電解水』をマイクロファイバークロスに吹きかけて拭くだけで十分きれいになります。
しかし、保存状態が悪かったケースだと、ヤニや埃、正体不明の汚れがびっしり付いていて、簡易クリーニングではどうにもならないことも。

たとえば、溝に入り込んだ汚れはブラシを使わないと取れません。

そこで今回は、普通のお手入れでは取りにくい汚れをしっかり落とせる、レトロゲームケースのクリーニング方法をご紹介します。
1. 分解する
ジュエルケースは分解して、ジャケットやバックインレイなどの紙類を取り出します。

次に、取説側の①を上にめくるように引っ張りながら、左方向へ引くと、上蓋が外れます。
バックインレイ側は、ツメを引っ張りながら、トレイの隙間に爪を入れて引くのがコツです。


古いケースは樹脂が劣化して割れやすいため、無理に力をかけず、ゆっくり様子を見ながら作業してください。

トールケースは、ジャケット等の紙類をそのまま抜き取るだけでOKです。
2. 洗浄する
洗面器(桶)にぬるま湯を用意し、中性洗剤を数滴たらして薄め、ケースを入れてジャブジャブ洗います。

汚れがひどい場合は15分ほどつけ置きしてから、やわらかいブラシでやさしく汚れを落としてください(子ども用のやわらかめの歯ブラシがコンパクトで使い勝手良しです)。
ジュエルケースの溝やケースの四隅、ディスクを止める部分、トールケースのフィルムの内側、ケースの開け口などは汚れやすいので、念入りに洗うことをおすすめします。
汚れを落としたあとは流水でしっかりすすぎ、水気はマイクロファイバークロスでこすらずに“押さえるように”拭き取ります。
マイクロファーバークロス以外で拭くと水垢が残りますし、ティッシュで拭くと繊維がついてより汚くなるのでお気をつけください。
もしラベル跡やベタつきが残っている場合は、ぬるま湯で時間をかけてふやかし、綿棒やヘラを使って少しずつ取り除きます。
場合によっては、100均などで売られているシール剥がしを使うのも手です。
3. 乾燥させる
水気を拭き取ったら、あとはケースを開いた状態で自然乾燥させます。
屋外に干すと埃が付着して後々ディスクに傷をつける原因になるため、室内で乾かすのがおすすめ。
また、トールケースの場合は外装フィルムが張り付かないように、ケースの間に物を挟んで固定しておきましょう。
4. 小傷やくもりを磨く

ジュエルケースの小傷やくもりが気になる場合は、ケースが完全に乾いてから粒子の細かいコンパウンド(研磨剤)で磨きます。
私は車のボディ用のこちらのコンパウンドを使用しています。
コンパウンドをクロスに少量つけ、一定方向に軽く磨くと小さなスレやキズが目立ちにくくなります(反射で全然撮れないので写真は割愛します、すみません…)。
ちなみに、一番細かい粒子(例:#9800)から始めるのが基本です。
傷が残る場合は、少しずつ粒子を粗くして磨き、再び細かい粒子で仕上げると整います。
しかし、やりすぎると光沢が無くなるので使い所が難しいです…。
強くこすると逆に傷が悪化するので、軽い力で様子を見ながら丁寧に磨くようにしてください。
5. 組み立て直す
最後に再組み立てです。
完全に乾いたのを確認してから紙を元に戻し、ケースを組み立て直します。
仕上げに保護スリーブに入れれば完璧ですね!
【余談】ジュエルケースの黄ばみはどうする?
残念ながら、ジュエルケースの黄ばみはプラスチック自体の劣化(紫外線による変色)が原因なので、漂白剤やクリーニングでは完全に元に戻すことはできません。
スーファミやゲームボーイのソフトのように漂白剤で改善するかもしれませんが、ジュエルケースの場合は素材を傷めるリスクが高いため、基本的にはおすすめできません。
(一応、参考にリンク貼っておきます…)
状態がひどいときは、新品のジュエルケースにシェル交換するのが一番確実です。
特殊なものでなければ、サイズは音楽CDと同じ規格なので、代替品も見つけやすいと思います。
トールケースもDVDケースで代用できます。
レトロゲームケースの劣化を防ぐ保管方法
レトロゲームケースをせっかくクリーニングしても、保管環境が悪いと再び悪化しますし、劣化もします。
特にプラスチックや紙類は紫外線や湿気に弱いため、次のような対策がおすすめです。
直射日光を避ける
日光は黄ばみの一番の原因です。
窓際は避け、ゲームを保管している棚はできればカーテンや日除けで光を遮ってあげましょう。
温度と湿度を安定させる
暑すぎたり湿気が多い場所はNG。
エアコンが効いた部屋や、湿度40〜60%くらいの環境が理想です。
また、押し入れや床下収納などは湿気がこもりやすく、ケースの劣化やカビの原因になります。
風通しのよい場所に置くか、除湿剤を併用すると効果的です。
私は無印良品のくり返し使える除湿剤を使用しています。
さらに本格的に管理したいなら、防湿庫を使うのも一案です。
湿度を一定に保てるので、黄ばみ防止だけでなく基板やラベルの劣化防止にも役立ちます。
私も、プレミアソフト用に欲しい…。
ホコリや汚れから守る
ケースにホコリが積もると細かいキズやベタつきの原因になります。
収納ボックスに入れたり、コレクションケースに並べたりすると見た目もきれいで一石二鳥です。
詰め込みすぎない
棚にぎゅうぎゅうに詰めると、取り出すときにフィルムが裂けたり、ケースが割れたり擦れたりします。
少し余裕を持って並べましょう。
保護スリーブを使う
CDケース用のOPP袋や保護スリーブに入れておくと、擦れやホコリを防げます。
私はジュエルケースに、こちらのCD保護袋を利用しています。
厚手のジュエルケースが入る保護袋(24mm厚)もあります。
レトロゲームのケースもきれいだとより楽しめる!
レトロゲームのケースのクリーニングは、ちょっとめんどうくさいですけど(笑)簡単です。
ゴシゴシ磨く必要はなく、基本の「分解して洗う・しっかり乾かす」だけでも十分効果アリ。
中古ショップで“ディスクはきれいだけどケースが汚いソフト”を見つけたとき、自分でクリーニングできるならお得に買えるかもしれないので、ぜひ試してみてください!
ちなみに、今回購入したソフトは紙類にも傷みがありました…。

次回は取説やジャケット、帯などの汚れをきれいにする方法も試してご紹介したいと思います。
また、他にもレトロゲームのクリーニングやメンテナンスの記事を投稿しておりますので、ぜひ参考にしてください。

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