スーパーファミコンに限らずレトロゲームを現代の環境で遊ぶとき、いちばんの壁は配線の手間だと個人的に思っています(すみません、ズボラなのです…)。
そこで活躍するのが【IPS 16ビットポケット HD】。
携帯機でありながら、HDMIケーブル一本でモニターに出力できる優れものです。
今回は、実際にモニターへ出力してその手軽さと映像をチェックしました。
あわせて、実機SFC(アップスケーラー経由)と並べて、画質の印象・ちょっとした操作感を比較します。
スーパーファミコンの互換機をお探しの方はぜひ参考にしてください。
コロンバスサークル【IPS 16ビットポケット HD】とは

【IPS 16ビットポケット HD】は、スーパーファミコンのカセットをそのまま挿して遊べる携帯型の互換機です*。
以下に主な仕様をまとめました。
| 項目 | 使い方・設定 |
|---|---|
| 接続方法 | 本体 ⇄ HDMI ⇄ テレビ/PCモニター |
| 画面比率 | 4:3/16:9 切替スイッチ |
| コントローラ | 専用ワイヤレスコントローラ2個付属 |
| 海外ソフト | NTSC/PAL 切替スイッチ |
| プレイスタイル | 本体液晶(4.3インチ)で携帯/HDMIで据置 |
| TV出力時の解像度 | 720p |
| 本体使用バッテリー | リチウムイオンバッテリー(18650電池)×2 |
| 充電時間 | 約6時間 |
| 対応ハード | FC・MD変換アダプタあり(別売) |
IPS 16ビットポケット HDは、HDMIケーブル1本でテレビ(モニター)に出力できるのが魅力。
携帯機として遊んでいたタイトルを、そのまま据え置きへサッと切り替えられます。
HDMI出力なので映像はクリアで、発色も鮮やか。充電はUSB Type-Cで行えます。

さらに、ワイヤレスコントローラーが2個付属(各コントローラーに単4電池×2が必要)しており、複雑な設定なしですぐに使用できます。
久しぶりにスーパーファミコンで遊びたい方や、家族・友人とすぐ2人プレイを始めたい方に特におすすめのアイテムです。
*正規ライセンス品ではないため、すべてのソフトが必ず動作するわけではありません。
【IPS 16ビットポケット HD】テレビ(モニター)へ接続する方法
IPS 16ビットポケット HDをテレビ(モニター)に接続する方法はとても簡単です。
- 本体の電源をオフにして、スーパーファミコンのカセットをまっすぐ挿し込みます。
- 本体とテレビ(またはPCモニター)をHDMIケーブルでつなぎます。
- 本体の電源をオンにし、テレビの入力をHDMIに切り替えます。
これでゲーム画面がテレビ(モニター)に表示されます。
【IPS 16ビットポケット HD】モニター出力なんちゃって比較レビュー
今回は、IPS 16ビットポケット HDとスーパーファミコン実機(アップスケーラー経由)を同じテレビに出力し、画面をカメラで撮影して見え方を比べます(アナログですみません)。
ちなみに、アップスケーラー(昔のゲーム機の映像を、今のテレビ用に“きれい&遅延少なめ”でHDMIに直してくれる機械)はRetroTINK 5X Proを使用しています。
※使用するモニターやケーブル、撮影環境によって見え方は異なる場合があります。あくまで一例として参考にしてください。
発色・ドット感

IPS 16ビットポケット HD(以下、IPS16)は、全体にくっきり見えます。
色もやや明るめで、キャラの輪郭がハッキリ出ます。
一方、実機+アップスケーラー(RetoroTINK)は少しやわらかい表示。
落ち着いた色味が好みの方は心地よく感じるかも(私は結構好きです)。
参考として、実機をコンポジット接続した写真も載せてみました。
ちょっと滲んで見えます。昔はこんな感じだったのですね…!
出力の仕方だけでこんなに変わるということに改めて感動。
発色やドットのくっきり感でいえば、最近のゲーム画面に目が慣れている方はIPS16がハマりやすいと思います。
昔のタイトルでも“古さ”をあまり感じない見え方になりますので。
もちろん、やわらかい雰囲気が好きなら実機+アップスケーラーの選択もアリ。
ここは“好み”で選ぶと良さそうですね!
余談:今回使用したスーパーファミコンの個体は1chipです。RetroTINK 5X Pro+SCART(21ピン)で取り込めば、よりクリアに映る可能性があります。こちらも今度試してみたいですね。
動きのスムーズと遅延
シューティングのようにスピード感のある場面でも、IPS16も実機+アップスケーラーも大きな違和感はなく、画面は終始なめらかでした。
操作については、無線コントローラー使用時にごくまれに“ワンテンポ”遅く感じることがあるので、気になる方は本体に近い位置で遊ぶか、本体をコントローラーにして遊ぶことをおすすめします。
ちなみにワイヤレスの場合、視聴距離が約1.5〜2mなら、滑らかさはほぼ互角という印象です(個人の感想です)。
なお、私はいわゆる“ガチ勢”ではないので感じ方に個人差はあるかもしれません。
格闘ゲームなど繊細な入力を求められるジャンルを本格的に遊ぶ方は、その点だけご注意ください。
文字の読みやすさ

RPGのメニューや会話ウィンドウは、IPS16のほうが読みやすいと感じました。
小さな文字でも輪郭が崩れにくく、見分けやすそうです。

実機側は少しやわらかく表示されるぶん、長時間でも目が疲れにくい良さがあるかもしれません。
音質の印象
前述のとおり、IPS 16ビットポケット HDはHDMI接続時でもテレビ側のスピーカーからは音が出ません。
私はHDMIオーディオ分離機を持っていないため、テレビ経由での音質比較はできませんでした。
今回は、本体のイヤホン端子からEDIFIER G2000を使用してプレイ。
音質はクリアで問題なし。
どちらかといえば高音がやや強めで、低音は控えめな印象でした。
ゲームBGMの輪郭ははっきりしていて、長時間でも聞き疲れしにくかったです。
【IPS 16ビットポケット HD】は手軽さ重視でSFCをプレイしたい人におすすめ
今回【IPS 16ビットポケット HD】を実際にモニターで遊んでみて、まず接続がとにかく楽だと感じました。
HDMIを挿して入力を切り替えるだけで準備完了。
モニターの近くでプレイするなら本体から出力される音だけでも十分遊べます。
映像ははっきり・くっきりで、RPGの小さな文字も読みやすい。
付属のワイヤレスコントローラーでソファからそのまま遊べるのも便利です。
結論として、手軽さ重視なら「IPS 16ビットポケット HD」がいちばん使いやすいと思います。
一方、テレビ前で腰を据えて遊ぶ、あるいは複数ハードのソフトをまとめて楽しみたいなら、据え置き機のレトロフリークも検討の価値ありです。
と言いつつSFCの話に戻りますが、当時の雰囲気や“実機の手触り”を大切にしたい方は、実機+アップスケーラーも捨て難いですね(笑)。
配線や設定は少し手間でも、映像にも音にも味があります。
まとめると、サッと遊べる気軽さ=IPS 16ビットポケット HD、複数機種をまとめたい=レトロフリーク、原体験を追求したい=実機+アップスケーラー(もしくはコンポジット直接続)…という感じでしょうか。
ご自身が一番優先したいプレイスタイルに合わせて選んでくださいね!
他にもレトロゲームの互換機のレビュー記事を執筆していますので、興味を持ってくださった方は参考にしてください。


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