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『学校であった怖い話』のプレイ日記11|スーパーファミコン(SFC)

『学校であった怖い話』のプレイ日記11|スーパーファミコン(SFC) ゲーム日記
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こんにちは、ズボラゲーマーの のたり と申します。

スーパーファミコン(SFC)用ソフト『学校であった怖い話』ゲームプレイ日記の第十一回目です。

現在四周目で、前回は風間望(一話目)と福沢玲子(二話目)のざっくりあらすじと感想をまとめました。

今回は、岩下明美(三話目『美術室に残る肖像画』)と荒井昭二(四話目『宿泊施設にある謎の4番ベッド』)のざっくりあらすじと感想をまとめたいと思います

容赦なくネタバレします。NGな方はここでブラウザバックしてください。

なお、プレイにはスクショ撮影・セーブがしやすい【レトロフリーク】を使用しております。

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各話あらすじと感想

ここからは、以下のエピソードのあらすじと感想まとめです。

ネタバレOKな方のみお進みください。

【三人目】岩下明美『美術室に残る肖像画』

【三人目】岩下明美『美術室に残る肖像画』|SFC版『学校であった怖い話』より

あらすじ

岩下明美は「絵は生きている。恨みの絵もあるの」と切り出し、皆を美術室へ案内する。
埃まみれの山から取り出したのは、一人の女子生徒を描いた油彩の肖像。
岩下はそのまま美術室のいちばん目立つ場所に飾り、絵が「ありがとう」って言ってると微笑む。

絵のモデルであり作者でもあるのは、元美術部員の清水智子。
コンクール前、夜遅くまで描き続けた直後に通り魔に殺され、絵は未完成のまま残った。
ところが掲げておいたその絵は、鍵をかけても日ごとに少しずつ進み、やがて“完成”してしまう。
誰もいないはずの美術室で、絵を見つめて佇む清水の姿を部員が目撃したという。

外そうとしても、家に運んでも、供養しても、絵はいつの間にか美術室へ戻ってくる。
害がないならと放置されたのち、完成したその絵は今度は忽然と消失。
見つかったのは部室――清水に想いを寄せていた美術部の男子が持ち出していた。
彼は絵から離れられず、食事も眠りも捨て、一か月近く見つめ続けた末に衰弱死。
座ったまま、目は絵に釘付けだったという。

葬儀後、絵は学校に返されたが、誰も触れようとしない。
未完を埋めた作者の執念と、見つめ続けた少年の想い――二人分の重さを湛えた“自画像”は、今日もどこかで静かに視線を返している。

作者(清水智子)自身がモデルの肖像画に曰くがあると…

この話はいわゆる“幽霊が出る系”ではなく、モノに取り憑いた執念を描くタイプの怪談です。

通り魔に殺された作者の執念が絵を完成させようとしている…!

未完の肖像画が、日ごとに少しずつ“完成”していくという展開は、派手さはないのにじわじわ怖いですよね。

絵に魅入られてしまったのは、清水に想いを寄せていた美術部の男子

本当に怖いのは絵が動くことじゃなくて、人間が絵に取り込まれていくこと。

見ているうちに離れられなくなり、やがて“見る側”から“見られる側”になる──この反転がゾッとします。

幽霊よりも静かで、でも確実に心に残る怖さ。
…なんですけど、いつもの岩下先輩じゃない語りで、個人的には少々物足りなさを感じました(笑)。

学校の美術室という何気ない日常の空間を舞台にした、岩下先輩お得意の“怨念系”ではあるのですが…。

そういえば口調や笑い方もいつもと違いましたし、何か意味があったのでしょうか?(多分考えすぎ)

【四人目】荒井昭二『宿泊施設にある謎の4番ベッド』

【四人目】荒井昭二『宿泊施設にある謎の4番ベッド』|SFC版『学校であった怖い話』より

あらすじ

体育館の講堂の上には、部員しか知らない宿泊施設がある——“出る”と噂の場所だ。
元サッカー部の荒井は、そこで起きた出来事を懺悔として語る。

合宿の夜、同室の山本道夫の枕元に一本の鉛筆が現れた。
握った瞬間、手が勝手に動き、文庫本のカバーへ殴り書きする——「今日、最初に会った女の子と付き合う」。
それは、かつて“死神様”というこっくりさんに使われ、宿泊施設で失われたまま彷徨う“死神鉛筆”。
持った者の“死に至る条件”を自動書記で告げるという。

直後、ベッドの下から家出中の女子生徒が現れる。
山本は彼女を昼は校内に隠し、夜は空きベッドに住まわせた。
やがて彼は恋に落ち、彼女も頷く。合宿最終夜、校門で再会を約束——山本は19時から待ち続け、深夜2時、黒いローブの“彼女”が現れた。
フードの奥から響いたのは、彼女のものではない底冷えする声。
予言通り、殺してやろう」。

翌々日、荒井は真相を知る。
彼女は三年前、同じ宿泊施設に家出で潜り込み、孤独の末に身を投げて亡くなっていた。
山本の前にいた“彼女”は、予言の条件が満たされる瞬間を待っていた死神だったのだ。

それ以来、宿泊施設に彼女の霊は出ない。
代わりに山本の影が現れ、ほどなく彼女の声に呼ばれて消えるという。
何も止められなかった荒井はサッカー部を去った——「僕は怖くて逃げた最低の男です」。

死神鉛筆というネーミングにグッとくる

この怪談は、“死神鉛筆”という明確な仕組みを持つ呪物が中心にあり、「最初に会った女の子と付き合う」という一見幸運な予言が、じつは死の宣告になっている点がいいですね!

……いい…思い出……!

恋愛から恐怖への急転直下の展開が、平成初期の学園ホラーらしい演出で懐かしいです。

また、語り手の“懺悔”というスタイルが実話怪談の取材っぽくてリアル。
荒井君以外のキャラはすでに「語り」が完成している分、ゲームの設定である“取材形式”が薄れてしまうんですよね(笑)。

地味に怖い死神のデザイン

これまで地味に感じていた荒井君ですが、こうして見ると『学校であった怖い話』らしい“リアル怪談担当”として、重要な役割を担っていたんだなと思いました。

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じんわり怖くて懐かしい。平成初期の“学校ホラー”をもう一度

今回の二本は、『学校であった怖い話』の中でも“静かな怖さ”が際立つエピソードだったと思います。

岩下先輩の「美術室に残る肖像画」は、幽霊ではなく“モノに宿る想い”を描いた王道の怨念譚。

一方、荒井君の「宿泊施設にある謎の4番ベッド」は、呪物と恋愛が絡み合う平成初期らしい実話怪談テイストです。

どちらも派手な演出より“じわじわ沁みる恐怖”が魅力で、読むほどにあの時代の空気が蘇ります。

派手なホラーよりも、薄暗い放課後の気配や、誰かの視線のような“静けさの怖さ”が好きな方にこそ刺さる回でした。

次回は、新堂誠の五話目とトイレ怪談師・細田友晴の六話目・七話目のあらすじ&解説をまとめます

なお、この記事ではネタバレ込みで書いていますが、実際にプレイするとSFCならではの音や映像演出によって、また違った怖さや余韻を味わえるはずです。

まだ『学校であった怖い話』SFC版を遊んだことがない方は、ぜひご自身でも体験してみてください!

PS版(完全版)も魅力的ですが、SFC版ならではのザラついた映像やレトロなBGMには、平成ならではの独特な空気感が漂っていて格別です。

現行機しかお持ちでないという方には、本作のプロデューサーでありシナリオも手がけた飯島多紀哉さんの近作、『アパシー 鳴神学園七不思議+危険な転校生』が遊びやすくておすすめです。

他にも、SwitchやSteamでプレイできる『送り犬』という作品もあります。

皆様もぜひチェックしてみてくださいね!

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