こんにちは、ズボラゲーマーの のたり と申します。
スーパーファミコン(SFC)用ソフト『学校であった怖い話』ゲームプレイ日記の第十三回目です。
前回は新堂誠五話目と細田友晴六話目、そして七話目『旧校舎の壁に隠された秘密』のあらすじと感想をまとめました。
今回は五周目に入り、細田友晴(一話目『受験生中野君との別れ』)と風間望(二話目『ひとり七不思議』)のざっくりあらすじと感想をまとめます。
※容赦なくネタバレします。NGな方はここでブラウザバックしてください。
なお、プレイにはスクショ撮影・セーブがしやすい【レトロフリーク】を使用しております。
各話あらすじと感想
ここからは、以下のエピソードのあらすじと感想まとめです。
ネタバレOKな方のみお進みください。
【一人目】細田友晴『受験生中野君との別れ』

あらすじ
入試の日、ある高校の試験会場に異様な霊気が満ちていた。
受験生の細田と中野はその気配を感じ取り、休み時間に意気投合する。
二人でトイレに向かうと、入口の向こうには何十本もの手が“おいでおいで”と蠢いていた。逃げようとした瞬間、中野の足首に手が絡みつき、彼は引きずり込まれかける。
細田は中野を助け出し、二人は階段を駆け下りて校庭へ脱出。
しかし次の瞬間、校舎中の窓から無数の手が押し出され、二人は恐怖のあまり意識を失う。
その後、教師が校庭で倒れていた二人を発見。
中野は再試験を最後に姿を消し、細田は例の手を見ることはなくなったと言う。
「僕たちのことは諦めて、他の獲物を狙ってるんじゃないかって思ってるんだけど」
と、細田は締めくくる。

このエピソードは、「実話風のパニック怪談」というスタイルで描かれています。

同じ“学校の怖い話”でも、非日常的な“入試会場”を舞台にし、細田君お約束の“トイレ”に怪異(無数の手)が現れる掛け合わせが新鮮ですね。

とはいえ、特別に新しいタイプの怖い話ではなく、淡々と進む展開に(トータル三十話近く読んできたのでマヒしてるかも)。

ラストは、怪異が今も存在しているかのような余韻を残す締め方で、“噂の怪談”として完成します。
細田君はこれまで伝聞形式(しかも目撃者ゼロ!)の話が続いていたので、今回のような実体験風の怪談は意外でした。
……ともっともらしく語りましたが、個人的に一番驚いたのは、一学年500人以上いるマンモス高校の入試で、細田君が“落ちるかも”と怯えていたことですね(笑)。
しかも他校は全滅で、危うく高校浪人だったとか。
細田君、相変わらずマイペースで愛らしいです。
【二人目】風間望『ひとり七不思議』

あらすじ
風間望が「とっておきの怖い話」を語るが、正門脇の銅像が動く、下駄箱に人魂が出る――など一言で「終わり」と切る与太話ばかり。
さらに「狸憑きの同級生」「進学塾を八つ掛け持ちの女子」「まずい学食」など、怪談とかけ離れたネタで場を白けさせる。
記録役の「僕」が食い下がると、風間は突如「七不思議は七つ語ると一人消える」と不吉な“規則”を持ち出し、最後の七話目として「五年前の自殺者」の話で無理やり完了宣言。
人数を数えて「一人足りない」と煽るが、じつは自分を数えていないだけというオチ。
信憑性のない語りで緊張と弛緩を繰り返しつつ、“七不思議を満了すると現実が歪む”という不安だけを残し、場は次の語り手へ移る。

『ひとり七不思議』というタイトルが付いている時点で嫌な予感はしていましたが、やっぱりでしたね(笑)。

冗談のような短い話を何度も重ね、聞き手を油断させたあとで「七つ語ると一人消える」という“ルール”を提示することで、ちょっと怖い話風に――なってません!
ある意味、予想通りで笑ってしまいました。

とはいえ、「語る」という行為そのものが儀式化し、実際の怪異は起こらず、恐怖は“語りが完了した”という事実だけで成立する――というメタ構造自体は面白いと思います。

風間の軽口が最後には“呪文”に変わる、その転換の妙が見どころ。
……ですが、いつもの風間節と比べると、今回はやや消化不良気味だった気がするのは私だけでしょうか?
トイレと与太話でつづる“ゆる怖い放課後怪談”

今回の2本は、良くも悪くも語り手の個性が爆発した回でした!
細田君は相変わらずトイレでパニックを起こしながら実話怪談を語り、風間先輩は与太話を連発しつつ、「七つ語ると一人消える」というルールを唐突に放り込み、笑いと不安を同時に残して去っていく型破りなスタイルでした…。
どちらも、“怖さ”より“語ることそのもの”を楽しむ余裕があって、まるで放課後の“怪談部”のよう。
そんな部活があったなら入部してみたいですね〜。
どことなく昭和の残り香と平成のオカルトブームが混ざり合う、なんとも味わい深い二話でした。
次回は荒井昭二の三話目と新堂誠の四話目のあらすじ&解説をまとめます。
なお、この記事ではネタバレ込みで書いていますが、実際にプレイするとSFCならではの音や映像演出によって、また違った怖さや余韻を味わえるはずです。
まだ『学校であった怖い話』SFC版を遊んだことがない方は、ぜひご自身でも体験してみてください!

PS版(完全版)も魅力的ですが、SFC版ならではのザラついた映像やレトロなBGMには、平成ならではの独特な空気感が漂っていて格別です。
現行機しかお持ちでないという方には、本作のプロデューサーでありシナリオも手がけた飯島多紀哉さんの近作、『アパシー 鳴神学園七不思議+危険な転校生』が遊びやすくておすすめです。
他にも、SwitchやSteamでプレイできる『送り犬』という作品もあります。
皆様もぜひチェックしてみてくださいね!

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