読み込まないレトロゲーム、つい「寿命かな……」と諦めていませんか?
実はその不調、カセット端子の汚れや酸化が原因かもしれません。
そんな時に活躍するのが「無水エタノール」や「レトロゲーム復活剤(接点復活剤)」です。
この記事では、レトロゲームの読み込みエラーを改善するために、私が実際に使っているおすすめのアイテムとメンテナンス方法をご紹介します。
「昔のゲームソフトが動かなくなった」「中古で買ったけど読み込まない」——とお悩みの方は、ぜひ参考にしてください!
レトロゲームが読み込まない原因とは?
そもそもレトロゲームが読み込まなくなる原因と、改善する仕組みについて調べてみました。
「接点」って何のこと?

カセットやソフトの端子(金色の部分)は、ゲーム機とデータをやり取りするための電気の通り道です。
この「電気が流れる接点」に汚れや酸化膜が付着すると、通電がうまくいかなくなり、ゲームが読み込めなくなるのだとか(「電源を入れても画面が真っ黒」「一瞬だけ映る」など)。
ちなみに、湿気や経年劣化で接点がダメになるそうです。
そんなときは“接点復活剤”で解決!その役割とは?
起動しにくいレトロゲームカセットに塗布して接触不良を改善したりするアイテム「接点復活剤」には、大きく2つの効果があります。
- 酸化膜やちょっとした汚れの除去
電気を通りにくい皮膜(酸化膜)を、分解して除去してくれます。 - 通電性の向上(潤滑保護)
端子表面を保護しつつ、金属同士の接触を安定化させる働きも。
その結果、読み込み不良が改善されることがあります。
エタノールとの違いは?
よく混同されがちですが、無水エタノールは「汚れを落とす」ものであり、接点復活剤は「通電不良を改善する」ためのアイテムです。
どちらかで十分、というよりも、両方セットで使うのがベストかと思います。
起動しないレトロゲームを復活させるおすすめアイテムはこれ

起動しないレトロゲームだけでなく、久しぶりに使用するソフトや、中古で買ったばかりのソフトは、とりあえず一回クリーニングしてからハードに挿し込むのがおすすめです(ソフトだけでなくゲーム機本体を傷めないために)。
ここでは、私が普段行っている実際のメンテナンス手順とあわせて、おすすめのアイテムをご紹介します。
無水エタノール+綿棒(赤ちゃん用)
まずは端子の汚れ落としから。
そんなに汚れていない場合は、カセットから出ている部分だけでOK。
今回は汚れが激しくてなかなか認識されないソフトを想定して、カセットを分解してみます。

というわけで、特殊ドライバーを使用してゲームボーイソフトのメンテナンスをします(カセットタイプのソフトは基本みんな一緒)。

私はいつも、専用ドライバー(SFC)でカセットを分解し、無水エタノールを染み込ませた赤ちゃん用綿棒で、端子部分をやさしく拭き取っています。

黒ずみが取れて、綿棒が白くなるまで丁寧に掃除するのがポイント。

赤ちゃん用綿棒は細いので、細かい基板のお掃除もしやすいです(100均です)。
コロンバスサークル「レトロゲーム復活剤」
端子がきれいになったら、仕上げにコロンバスサークルの接点復活剤を軽く塗布します。

ハケで、びゃ〜っと全体に塗ってしまうと、明らかに塗りすぎです。

私は、端子に等間隔てチョン、チョン、チョンと塗布して、きれいな綿棒で薄く伸ばすようにしています。
スプレータイプの接点復活剤も使ったことがあるのですが、使用量の調節が難しかったので、なんだかんだで「レトロゲーム復活剤」が使いやすいなと感じています。
レトロゲーム復活剤(接点復活剤)の注意点とNG行動
レトロゲームのメンテナンスに接点復活剤は便利ですが、使い方を間違えるとソフトやゲーム機本体を傷める原因にもなります。特に以下の点には注意してください。
通電中に使うのは絶対NG
「電源が入ったまま復活剤を吹きかける」のは火花・ショート・故障のリスク大。
とはいえ、カセットソフト単体での作業なら通電状態になることはまずありません。
しかし、本体側の端子に復活剤を使う場合は要注意(あんまりないと思いますが)。
電源を完全に切り、プラグも抜いた状態で作業するのが鉄則です。
プラスチック部分に液がかからないように
接点復活剤の中には溶剤が強めのタイプもあり、プラスチック部分に付着すると黄ばみ・変色・劣化の原因になることがあります。
- 綿棒や布に吹き付けてから塗布する
- スプレータイプの場合は必ず噴霧方向をコントロールできる細ノズルを使用する
といった工夫で防げます。
塗りすぎNG!薄く・必要な分だけ
接点復活剤は、「つければつけるほどいい」わけではありません。
過剰な塗布は端子に油分が残りすぎて、ホコリや汚れを吸着しやすくなるという弊害があります。
薄く伸ばすように塗布して、最終的に余分な液を乾いた布や綿棒で拭き取りましょう。
劣化や腐食がひどい場合は物理清掃を優先
接点復活剤は万能ではありません。
酸化膜が厚い・真っ黒に変色している場合などは、無水エタノールや研磨剤での清掃を先に行ってから使った方がいい場合もあります。
私はこちらの車用の液体コンパウンドを使用しています。
以下の記事で使い方を解説しているので、起動できないソフトがある方は参考にしてください。
レトロゲーム復活剤で大切なゲームカセットを復活させよう!

先日、最近流行りの“レトロゲームくじ”で当たりソフトを手に入れて大喜びしていたのですが、レトロフリークで読み込まれないという事件がありました(泣)。
でも諦めずに無水エタノールと接点復活剤で丁寧にメンテナンスしたところ、なんとか認識してくれて、吸い出しにも成功しました!
もちろん、実機か互換機かによって動作の相性はありますし、全てのケースで“復活”できるとは限りません。
でも、「動かない=壊れてる」と即断する前に、できることはあるという実感を得られました。
レトロゲームはもはや貴重なアイテムとなりつつあります。
お気に入りのゲームをこれからも長く楽しむためにも、文化保存的な意味でも、お手入れは“習慣”にしていきたいですね!
レトロゲームのカセットソフトの外装もしっかりきれいにしたい!という方向けに、クリーニング方法を徹底的に解説した記事もありますので、こちらも併せてご覧ください。
レトロゲーム復活剤を使用してもソフトが起動できない!という場合は、こちらの記事の方法を試してみてください!



