こんにちは、ズボラゲーマーの のたり と申します。
スーパーファミコン(SFC)用ソフト『学校であった怖い話』ゲームプレイ日記の第十六回目です。
前回は、福沢玲子(五話目『濡れ衣?』)と岩下明美(五話目『幸せの石・ルーベライズの判断』)、そして七人目?『白髪鬼・白井の秘密の研究:肉の塊』のあらすじと感想をまとめました。
今回は、岩下明美(一話目『白い吐息』)と細田友晴(二話目『贈り物』)のざっくりあらすじと感想をまとめます。
※容赦なくネタバレします。NGな方はここでブラウザバックしてください。
なお、プレイにはスクショ撮影・セーブがしやすい【レトロフリーク】を使用しております。
各話あらすじと感想
ここからは、以下のエピソードのあらすじと感想まとめです。
ネタバレOKな方のみお進みください。
【一人目】岩下明美『白い吐息』

選択肢
2 → 2 → 1 → 2 → 1 → 1 → 1
あらすじ
岩下明美は、「この学校には悪霊がいる」と話し始める。
彼女が語るのは、いじめを受けていた一年E組の男子生徒・内山光太のことだった。
万引きを強要され、暴力を受けても誰も助けてもらえなかった内山は、やがて「みんな悪霊に取り憑かれている」と言い出す。
いじめる側も、見て見ぬふりをするクラスメイトも、教師さえも……。
当然、彼の話を信じる者はいない。
孤立した内山は、それでも片想いの大滝さんを愛そうとするが、「彼女にも悪霊が憑いている」と思い悩む。
やがて彼は「悪霊なんていない」と結論づけ、自分を変えて明るさを取り戻し、悪霊を見ることもなくなった。
ところが、岩下が話し終えるころ、彼女の口から白い息が漏れる。
春なのに、まるで冬の冷気のように。
主人公は、かつて内山の口からも、同じような“白い息”が見えていたことを思い出す。
岩下は微笑み、「悪霊は怖がる人に取り憑くの。私の息、白く見える?」と囁く。
まるで、その悪霊が彼女の中に棲みついているかのようだった。

今回も岩下先輩に詰問されて追い詰められるのが、なんとも気持ちいいエピソードでした(笑)。
怖いのは悪霊そのものではなく、いじめを「見て見ぬふり」をした人間の心。
その罪悪感を、岩下先輩が優しい口調でじわじわとえぐってくるのが本当に嫌な怖さです。

そして、ラストにかけて現れる“春なのに白い息”の描写が秀逸。
悪霊が本当にいるのか、そして岩下先輩自身が何かに取り憑かれているのか、わからないまま話は終わります。
派手な演出はなく、5分程度でサラッと読み終える短さ(一話目だから?)なのに、じわっと後引く一話でした。
【二人目】細田友晴『贈り物』

選択肢
1 → 2 → 1 → 2
あらすじ
細田友春は霊感が強く、“見えないもの”を感じ取れる体質である。
ある日、女子生徒から「女子トイレの壁に人の顔みたいなシミがある」と相談を受け、放課後こっそり確認しに行く。
最初はただの汚れと思ったが、個室に入った途端、陰湿な霊気が漂い、細田は「使わない方がいい」と忠告する。
その後、生活指導の比田先生に相談すると、彼女は「20年前に同じ場所でいじめ事件があった」と打ち明ける。
リーダー格の西条が、気に入らない女子に“そのシミを消せ”と強要。
翌朝、西条は首を切られて死んでおり、壁のシミはもう一つ増えていたという。
話の最後で、比田先生は「そのいじめられていた生徒は私」と明かし、袖をまくると、手首から先しかない腕を見せる。
「あの女(西条)さえいなければ平和に学校生活を送れるんだ。助けてやるよ。あんたは俺にちょっとした贈り物をくれればいい」
女子トイレの悪霊が、比田先生を助ける代償として、胴体の半分を奪ったのだ。
今も誰かがトイレの見張りをしているというが、最近そのトイレに新しいシミが増えているらしい……。

今更ですが、細田くんって“霊感持ち”という設定だったんですね。
他のエピソードでもそんな描写があった気もするのですが、完全に忘れてました(笑)。

このエピソードは、細田くんが実際に体験した「女子トイレの人面染み事件」を語る形式です。
いじめ現場だった女子トイレの染みを調べるうち、彼は20年前の惨劇を知ることになります。
いじめの主犯・西条陽子が悪霊の手によって殺され、その顔が“新しい染み”として壁に現れるという事件が起こっていたのです。

さらに、細田くんが相談した生活指導の比田先生こそ、当時いじめられていた少女本人であり、“胴体の半分を失って生き続ける存在”という衝撃の真相が明かされます。

最後は、現在進行形の行方不明者と“長袖の女子生徒”の不穏な描写で幕を閉じ、呪いが今も更新され続けていることを示唆。
細田くんの話はいつも伝聞形式で、しかも目撃者ゼロ(!?)というものばかりだったので、久しぶりの実体験トイレ怪談を聞けて満足です!

とはいえ、比田先生のように胴体の半分を失って(正確には見えないだけ?)大人になり、教師になるまで生きてきたって、かなり無理ありますけどね(笑)
いつもちょっぴりリアリティに欠けるところも、細田くんの味ですね。
岩下先輩の詰問がやっぱり最恐かもしれない

今回プレイした岩下先輩のエピソードも、細田くんのエピソードも、“怪異が起こる”というより、“何かがまだそこにある”というイヤ〜な余韻が残る話でした。
どちらも派手な演出はなく、淡々とした語り口で、最後のオチで一気に背筋が冷えるタイプ。
特に細田くんの『贈り物』は、「学校の七不思議」を取材するというゲームのテーマに、これ以上なくぴったりなエピソードだったと思います。
岩下先輩は、エピソードの内容より当人のキャラの濃さが勝ちますね(笑)。
次回は新堂誠の三話目と福沢玲子の四話目のあらすじ&解説をまとめます。
なお、この記事ではネタバレ満載ですが、実際に自分でプレイするとSFCならではの音や映像演出によって、また違った怖さや余韻を味わえるはずです。
まだ『学校であった怖い話』SFC版を遊んだことがない方は、ぜひご自身でも体験してみてください!

PS版(完全版)も魅力的ですが、SFC版ならではのザラついた映像やレトロなBGMには、平成ならではの独特な空気感が漂っていて格別です。
現行機しかお持ちでないという方には、本作のプロデューサーでありシナリオも手がけた飯島多紀哉さんの近作、『アパシー 鳴神学園七不思議+危険な転校生』が遊びやすくておすすめです。
他にも、SwitchやSteamでプレイできる『送り犬』という作品もあります。
皆様もぜひチェックしてみてくださいね!
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