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『学校であった怖い話』のプレイ日記②|スーパーファミコン(SFC)

『学校であった怖い話』のプレイ日記②|スーパーファミコン(SFC) ゲーム日記
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こんにちは、ズボラゲーマーの のたり と申します。

スーパーファミコン(SFC)用ソフト『学校であった怖い話』ゲームプレイ日記の第二回目です。

前回は試しに一人目、新堂誠の第一話『霊界へ続く旧校舎の鏡』を取り上げました。

のたり
のたり

初のゲームプレイ日記、楽しんでます。

主人公・坂上修一が実話怪談を書くゲームために一般人へ取材する――そんなゲームかと思いきや、新堂の語りの完成度が想像以上で驚きました。

残りの語り手たちがどんなスタイルを見せるのか、とても気になります…!

そこで今回は、荒井(二話)、風間(三話)、細田(四話)の三人のエピソードをプレイ。
あらすじと感想をまとめていきます。

容赦なくネタバレしますので、NGな方はここでブラウザバックしてください。

なお、プレイにはスクショ撮影・保存がしやすい【レトロフリーク】を使用しております。

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各話あらすじと感想

私のざっくりしたあらすじに加えて、各語り手を怪談師に見立て、その語りのスタイルを解説する形で感想をまとめました。

【二人目】荒井昭二『古びた校舎の深夜の見回り』

荒井昭二先輩|『学校であった怖い話』より

選択肢

3

あらすじ

教育実習で学校にやって来た佐々木先生は、先輩教師の意地悪で夜の旧校舎を一人で見回ることになった。
懐中電灯だけを頼りに三階から順に歩き回るが、釘に服を引っ掛けたり、自分の影が別のものに重なって見えたりと、不穏な出来事が続く。

やがて一階に降りたとき、赤ん坊の笑い声が闇に響き渡る。
振り返ると、四つん這いの赤ん坊が異様な速さで迫り、ついには肩に飛びついた。
気を失った佐々木先生は翌朝、旧校舎の入口で赤ん坊の笑い声を口にしながら指をしゃぶっている姿で発見された。

旧校舎ではかつて赤ん坊が置き去りにされ命を落とす事件があり、その霊が今も彷徨っているのだと噂されている。
佐々木先生はその後教師になる道を絶ち、平凡な会社員となったが、今も夢の中にあの赤ん坊が現れることがあるという。

観客巻き込み型の怪談ライブみたい|『学校であった怖い話』より

荒井の語り口調は淡々としつつも、新堂同様「旧校舎は怖いですか?」とプレイヤーに選択肢を与え、観客の反応を拾って話を進めるスタイル(ゲームゆえの仕掛けとも言う。笑)。

旧校舎の不穏さを、「カビ臭い」や「空気がサーッと流れる」など聴覚・嗅覚・体感を重視して描写で表現し、その場にいるような没入感を与えるのが巧みです。

また、佐々木先生を「ミーハーで好奇心旺盛な女子大生」として人間臭く描く点も、個性の一つ(かなりバイアス強めですが。笑)

クライマックスでは赤ん坊の笑い声を繰り返し響かせ、さらに異様なビジュアルを畳み掛けることで、不気味さを強烈に印象づけています。

白目を剥いた赤ちゃんこっわ!!!|『学校であった怖い話』より

さらに後日談で話し手と佐々木先生とのつながりを明かすことで、話に真実味も加わっているのもポイント。
正統派の怪談って感じでした。

【三人目】風間望『霊界の占い師こっくりさん』

風間望先輩|『学校であった怖い話』より

あらすじ

三年生の風間は「自分は本物のコックリさんを呼べる」と言い張り、後輩の坂上を相手に実演を始める。
紙と硬貨を使った定番のやり方を説明しつつ、10円玉ではなく500円玉を使えば“高級霊”が降りると豪語し、半ば強引に500円玉を出させた。

占いは「金銭問題」「将来」「恋愛」「仕事」と次々進み、答えは良いものも悪いものも混じるが、風間は自信満々に解説を加えていく。
やがて「コックリさんが見えている」と言い出し、他の生徒たちが眠気で舟を漕ぎはじめる様子すら「コックリ、コックリ」と怪異と結びつけてみせた。

最後に残ったのは、坂上が差し出した500円玉をポケットにしまい込み、にやりと笑う風間の姿だった。
占いは本物だったのか、ただの芝居だったのか──判然としないまま、不気味な余韻だけが後に残った。

やたらと嬉しそうな風間先輩可愛い|『学校であった怖い話』より

風間のスタイルの特徴は、飄々とした“自信家”の語り口です。

「僕はプロフェッショナルだから」「本物のコックリさんを呼べる」など、根拠のない自信と軽妙さがなぜか不快にならず、むしろ余裕のある語り手の雰囲気を醸し出しています。

占ってくれると言われたので「金銭問題」を選択。金があれば全て解決だろう|『学校であった怖い話』より

占いの結果は当たり障りがなく、解説も半ば冗談のよう。

最後には、他の生徒が退屈して舟を漕ぐ様子を「コックリ、コックリ」と結びつけて「コックリさんが見える」と嘯く始末(!)。

最後に、主人公・坂上から借りた500円玉をネコババするあたり、怪異そのものより、人間・風間本人の得体の知れなさが怖さとして残ります。

むしろ風間が怪異なのではないでしょうか(笑)。
(個人的に、この手の話が大好きです…!)

【四人目】細田友晴『新校舎のトイレツアー:許してくれ』

細田友晴先輩|『学校であった怖い話』より

選択肢

1 → 1 → 1(ここまでに福沢の話を聞いていない)

あらすじ

霊感が強いと自称する二年生の細田は、後輩を伴って“新校舎のトイレツアー”を始めた。
最初の個室では息苦しい圧迫感だけが残り、不快な空気に追われるように飛び出すことになったが、次に向かったトイレでは明らかな異変が起きた。

便器の中から、にゅるにゅると出入りする男が現れたのだ。
異様に見開いた目でこちらを見ているかと思えば、実は視線の先は細田に向けられていた。
細田はその場で土下座し、許しを請うように謝罪を繰り返す。
やがて便器の男は細田の口の中へと飛び込み、細田は痙攣ののち、まるで憑き物が落ちたように立ち上がった。

彼の言葉によれば、その男はかつてトイレで事故死した友人であり、自分はずっと助けられなかったことを悔やんでいたという。
今はその友人と一つになり、ようやく心が楽になったと細田は言う。

色々誤解を招きがちな細田氏|『学校であった怖い話』より

冒頭から「トイレは怖い場所だ」「心理的に不安を生む」と論理的に“トイレ像”を論理的に積み上げてから本題に入るあたり、細田は意外に理屈っぽい語り手です。

さらにキャラクターの立ち方も強烈で、後輩の坂上に「太っている」「圧迫感がある」「死体が不完全燃焼しているような焦げた匂い」とまで形容される姿は、もはや細田自身が怪異なのではと思わずにいられません(笑)。

どこのおじさんかと思ったら、細田さんの友人(つまり中高生)らしい便器の男|『学校であった怖い話』より

ところが油断したところで「便器からニュルニュルと男が出たり入ったりする」怪異が現れ、視覚的にも生理的にも強烈な不快感を突きつけてきます。思わずたじろいでしまいました。

当初はお笑い枠のように見えた細田ですが、ラストで「便器の男は友人で、事故死の記憶を抱えていた」と告白し、一転して個人的な懺悔や過去の罪を暴露するシリアスな展開へ。

コミカルさと不快感、緊張と緩和が巧みに組み合わされ、じわりと後を引く怪談でした。

別選択肢の異なるストーリーはこちらで紹介しています。

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次回予告『学校であった怖い話』私的怪談師ランキング!?

前回の新堂に続き、今回は荒井・風間・細田の三人のエピソードをまとめました。

次回は明美(五話)、玲子(六話)のあらすじと感想を書きつつ、第一回・私的『学校であった怖い話』うまい怪談師ランキングを発表する予定です!

隠しエピソードを含む全てを読み終える頃には各登場人物への印象も変わっていそうですが、それも楽しみにしたいと思います。

まだ『学校であった怖い話』のSFC版を遊んだことのない方は、ぜひご自身でもプレイしてみてください!

PS版(完全版)も魅力的ですが、SFC版ならではのザラついた映像やレトロなBGMには、平成ならではの独特な空気感が漂っていて格別ですよ〜。

そして本作をプレイしていて思い出したのが、押切蓮介先生の『おののけ!くわいだん部』。
色々な怪談師の“語り”へのこだわりやスタイルの違いを楽しめる、おすすめのマンガです。

コメディ調なので怖さは控えめですが、ホラー好きの方はきっとハマると思います!
合わせてチェックしてみてください。

↓『学校であった怖い話』ゲームプレイ日記の他記事はこちらにまとめています!↓

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