中古で買ったレトロゲームをせっせとクリーニングして、黄ばみまで落として満足。
……したところで、ふと気になりました。
これ、このまま棚に突っ込んでおいて大丈夫なんだろうか。
ゲームソフト本体なら、多少汚れてもまた掃除したり、最悪の場合は分解して何とかできるかもしれません。
でも怖いのが、外箱や説明書、帯などの紙もの。
一度カビが生えたりシミになったりすると、カートリッジ以上にどうにもならなそうです。
せっかく中古で手に入れて掃除したレトロゲームを、保管中にまたボロボロにするのは悲しい。
というわけで今回は、レトロゲームの湿気・カビ対策と、ズボラでも続けられそうな保管方法について調べてみました。
博物館や資料館レベルの完璧な保存環境を作る記事ではありません。
あくまで、
「一般家庭で、面倒くさがりでも無理なくできる範囲」
が目標です。
レトロゲームを保管するとき、何に気をつければいい?
レトロゲームを保管するなら、とりあえず箱に入れておけばいい。
……と思っていたのですが、調べてみるとやっぱり一番気になるのは湿気でした。
湿度が高い状態が続くとカビが怖い
国立国会図書館によると、図書館資料の保存では低温・低湿で、温湿度の変動が少ない環境が望ましいとされています。
特に、湿度が恒常的に65%を超えるようになると、カビが発生する確率が高まる*1とのこと。
もちろん、これは図書館資料の保存についてのお話です。
一般家庭のゲーム棚を一年中きっちり一定温度・一定湿度にするなんて、私には無理です。
なので、もっと雑に考えることにしました。
「少なくとも、湿度65%オーバーの状態でずーっと放置するのは避けよう」
くらいから始めればよさそうです。
国立国会図書館でも、東京本館では書庫内の湿度が60%を超える頃から空調を運転するなどして、湿度65%以下を目指して管理しています。
「レトロゲームは絶対に湿度○%で保管しなければならない」とまでは言えませんが、少なくとも高湿度のまま放っておくのは避けたいところです。
箱や説明書などの紙ものは特に気になる
個人的に一番怖いのがこれです。
ファミコンやスーパーファミコンの箱。
説明書。
帯。
アンケートハガキ。
チラシ。
中古で買ったゲームにこういう紙ものが残っていると、なんとなくうれしいんですよね。
以前、レトロゲームの取扱説明書や帯などの紙ものを自力でクリーニングできるか試したことがあります。
やってみて思ったのですが、紙ものは汚れてから何とかするより、そもそも汚さない方が圧倒的に楽です。
ましてやカビとなると、なるべく生やしたくありません。
直射日光もなるべく避けたい
湿気だけでなく、強い光も避けた方がよさそうです。
国立国会図書館では、CDやDVDなどの光ディスクについて、高温多湿や急激な温湿度変化を避け、安定して涼しく乾燥した場所で保管することを案内しています。
また、太陽光などの強い光も媒体の劣化要因になり得るとしています。
ゲームの場合はディスクだけでなく、パッケージの日焼けや色あせも気になります。
なので、
「湿気がこもらず、直射日光も当たりにくい場所」
を基本の保管場所にするのがよさそうです。
結論、ズボラな私ならこの4つから始める
いろいろ調べてみましたが、いきなり巨大な防湿庫を買うところから始める必要はなさそうです。
私なら、まず以下の4つから考えます。
全部そろえたとしても、それほど大掛かりではありません。
何より、これくらいならまだ続けられそうです。
①まずは温湿度計を置いてみる
湿気対策をする前に、
「そもそもうちのゲーム棚って何%なの?」
を知らないと始まりません。
そこで最初に欲しいのが温湿度計です。
候補にしたのは、タニタ デジタル温湿度計 TT-585。
小型の温湿度計で、現在の温度と湿度だけでなく、過去の最高・最低温湿度も表示できます。
ずっとゲーム棚を見張っているわけにもいかないので、最高・最低が見られるのは便利そうです。
「今は55%だけど、昼間に75%まで上がっていた」
みたいなことも分かります。
防湿庫を買う前に、まずこれをゲーム棚の近くに置いて様子を見る。
個人的には、ここから始めるのが一番無駄がなさそうです。
②収納ケースには乾燥剤・防カビ剤を入れる
湿気が気になるなら、次に考えたいのが乾燥剤。
この手の商品はいろいろありますが、ゲームを保管するなら、使用量や交換時期がきちんと分かるものの方が扱いやすそうです。
候補のひとつが、HAKUBA カビストッパー P-82。
カメラ用品メーカーのハクバが販売している防湿・防カビ用の商品で、25g入りが4袋。
メーカーの目安では、約20Lのスペースにつき1個、有効期間は約8カ月となっています。
これなら、
「とりあえずお菓子に入っていた乾燥剤をいっぱい放り込んでおこう」
よりは管理しやすいです。
ただ、私の場合は確実に交換時期を忘れます。
なので使うなら、
ケースの外側にマスキングテープを貼って、交換した年月を書いておく
くらいはやっておきたいところ。
ズボラ人間は、自分の記憶力を信用してはいけません。
③まとめて保管するならドライボックスが楽そう
ある程度ゲームが増えてくると、一つずつ対策するのも面倒です。
だったら、まとめてケースに入れてしまった方が楽なのでは。
そこで候補になるのが、カメラ用品などでよく使われているドライボックスです。
ナカバヤシ キャパティ ドライボックス 27L
まず気になったのが、
ナカバヤシ キャパティ ドライボックス 27L。
容量は約27L。
パッキンにはシリコーンゴムが使われており、湿度計とシリカゲルも付属しています。
サイズもあるので、裸カートリッジだけでなく、箱付きソフトをまとめて保管する用途にも使えそうです。
もともとはカメラなどの保管用ですが、
「湿気を嫌うものをまとめて入れる箱」
と考えれば、レトロゲームでも使いやすそう。
透明なので中身が見えるのもありがたいです。
箱に入れて見えなくすると、存在ごと忘れる可能性があるので。
なお、付属する湿度計については、メーカーが特性上±10%程度の誤差が生じる場合があると案内しています。
なので、
ドライボックス内の湿度計=ざっくり確認用
くらいに考え、部屋全体の確認には別の温湿度計を使うのがよさそうです。
27Lは大きすぎるならHAKUBA ドライボックスNEO 15L
「27Lもいらない」
という場合は、HAKUBA ドライボックスNEO 15Lも候補です。
容量15Lで、フタにはパッキンがあり、乾燥剤も付属。
クリアとスモークがあり、15Lモデルにはキャスターも付いています。
メーカー自身も、カメラやレンズだけでなく、CDやメモリーカードなど湿気やホコリを嫌うものの収納用途として案内しています。
レトロゲームの量がそれほど多くないなら、こちらの方が扱いやすそうです。
④箱や説明書の個別保護にはOPP袋
外箱や説明書をホコリや擦れから守りたいなら、OPP袋も使えます。
定番なのがHEIKO クリスタルパック。
透明度の高いOPP袋で、サイズ展開もかなり豊富です。
たとえばDVDケース向けの「T-DVD(縦型)」なら、サイズは幅153mm×高さ205mm+テープ部分40mmで、100枚入り。
ただし、ここは注意。
OPP袋に入れたら湿気対策終了、ではありません。
個人的には、
- ホコリを防ぐ
- 箱同士の擦れを防ぐ
- 説明書や帯をまとめる
- 汚れを付きにくくする
くらいの役割として考えています。
湿気自体は、部屋や収納ケース側で管理する。
OPP袋はあくまで個別保護用です。
ファミコン、スーパーファミコン、ゲームボーイ、ゲームボーイアドバンスなどは箱のサイズが違うので、実際に使うときは買う前に手持ちの箱を測るのが確実です。
レトロゲームを保管する前にやっておきたいこと
レトロゲームを保管する前に、やっておくと良さそうなことを紹介します。
裸カートリッジは掃除してから保管したい
裸のファミコンやスーパーファミコンソフトなら、収納する前に外側を一度きれいにしておきたいところ。
以前、レトロゲームのカートリッジをクリーニングする方法を記事にしました。
中古ソフトは見た目以上に汚れていることがあります。
せっかく収納ケースを用意するなら、汚れた状態で全部まとめて突っ込むより、一度掃除してから入れた方が気分もいいです。
黄ばみが気になるソフトは収納前に対処するのもあり
スーパーファミコンやゲームボーイなど、古いプラスチックは黄ばんでいることもあります。
当ブログでは以前、ワイドハイターを使った黄ばみ取りも試しています。
黄ばみ取りまでやるかどうかは完全に好みですが、
掃除する→必要なら修復する→保管する
という流れにしておけば、その後は触るたびに掃除し直す必要も減りそうです。
端子の調子が悪いゲームも収納前にチェック
久しぶりに出したゲームが起動しない。
レトロゲームあるあるです。
端子部分に汚れや酸化がある場合は、収納前に一度チェックしておくのもいいと思います。
全部きれいにしてから並べると、なんとなくコレクション感も増します。
箱・説明書・帯などの紙ものはなるべく個別に守る
箱付きレトロゲームで特に大事にしたいのが紙もの。
外箱だけでなく、
- 説明書
- 帯
- ハガキ
- チラシ
- 注意書き
などが残っているものもあります。
こういう付属品は無くしたらまず戻ってきません。
紙もののクリーニングについては以前実際に試しました。
しかし、やっぱり一番楽なのは、
最初から汚さないこと。
ゲーム本体とは別にOPP袋などで保護しておくのもありだと思います。
レトロゲームの保管でやらない方がよさそうなこと
保管方法を調べていて、
「これは少なくとも避けたいな」
と思ったこともいくつかありました。
湿ったまま密閉する
ケース自体に湿気対策をしていても、水分を含んだものを入れてしまったら意味がありません。
ナカバヤシも、ドライボックス内の湿度が下がらない原因として、水分を含んだものを収納している場合を挙げています。
クリーニングで水分を使った場合などは、しっかり乾かしてから収納したいところです。
乾燥剤を永遠に放置する
乾燥剤は、入れたら一生働いてくれるわけではありません。
たとえばHAKUBA カビストッパー P-82なら、メーカーが有効期間の目安を約8カ月としています。
使う商品ごとに交換時期を確認して、
ケースに交換日を書く(マステで)。
これくらいはやろうと思います。
ケースを頻繁に開け閉めする
ナカバヤシのドライボックスでは、開閉を繰り返すとそのたびに外気が入り、乾燥剤の効果が低下することが案内されています。
よく遊ぶソフトと、コレクションとして保管するソフトで収納場所を分けるのもよさそうです。
床に直接置きっぱなしにする
国立国会図書館でも、書架の最下段と床との間をできるだけ空け、床からの温湿度変化を直接受けにくくする工夫をしています。
もちろん一般家庭と図書館では設備が違いますが、
押し入れの床に段ボールを直置きして、そのまま数年間忘れる
みたいな保管はできれば避けたいところです。
段ボールに入れて存在そのものを忘れる
レトロゲームの保存における最大の敵は、もしかすると湿気ではなく、
「どこにしまったか忘れて数年間開けない自分」
なのかもしれません。
そう考えると、透明な収納ケースは理にかなっています。
ゲームが見える。
存在を思い出す。
たまには湿度を見る。
乾燥剤の存在も思い出す。
完璧に管理するより、放置しない仕組みを作る方が重要そうです。
レトロゲームは、「湿度を見て放置しない」から始めよう
レトロゲームを本気で保存しようと思えば、防湿庫を用意したり、温度と湿度をきっちり管理したり、いくらでも手をかけられます。
しかし、私はそこまでやり始めるとたぶん続きません。
なので、とりあえず、
湿度を見る。
高湿度のまま放置しない。
箱や説明書はなるべく汚さない。
乾燥剤をたまに確認する。
このくらいから始めればいいかなと思っています。
せっかくクリーニングしたレトロゲームです。
黄ばみを落としたり、端子を掃除したり、紙ものまできれいにしたのに、数年後に収納ケースを開けたらカビまみれ。
それだけは避けたい。
完璧な保存環境を作るのは難しくても、「買う→掃除する→必要なら修復する→なるべくきれいな状態で保管する」までをセットにすれば、今よりは長く楽しめそうです。
私もまずはゲーム棚の湿度を見るところから始めてみます。
とはいえ、どれだけ気をつけて保管していても、古いゲームの経年劣化そのものを完全に止めることはできません。
私は、読めるうちに手持ちのディスクをPolymega Remixへ、カートリッジ系はレトロフリークに取り込んでいます。
【参考】
*1:温湿度管理 | 国立国会図書館 より






